風水から決める家の間取り。家相との違いは？

運気向上に役立つ風水。玄関に鏡を飾ったりリビングに観葉植物を置いたりなど、色々と試している人も多いかと思います。そんな風水ですが、家の方角によっても吉兆が変わることを知っていますか？風水の一種である家相で見ることで、間取りから吉兆を判断することができるのです。家相や家の間取りについて紹介します。

家相ってなに？

家相とは、土地や家の間取りから吉兆を見る学問のことです。吉兆を見る部分は風水と同じですが、風水は風土、家相は住宅と、対象とする場所が少し違います。風水と同じく元は中国発祥の学問であり、間取りを決める際、家相から判断して間取りを組み立てたほど、日本でも広く活用されていきました。ですが、元は中国の学問であり、日本の建築様式では違う部分も見受けられます。さらに、時代が進むにつれ住宅の在り方も変化していき、昔のようには出来なくなっていくのです。そこで、日本の建築様式に合わせて家相は改良されていきます。太極思想や陰陽道なども取り入れ、家相は日本独自の学問へと変化し、現在へと続いていきます。

家相の調べ方

家相を調べる際は、家の中心点から探します。家の間取りを用意して、方角を合わせ対角線を引きましょう。線が重なる部分が家の中心点です。また、対角線は大まかな方角も表します。区画と線上で、全8方角が表せるのです。もし、間取りが凸凹で奇麗に対角線が引けそうになければ、間取りを四角で囲み、対角を決めると良いです。厳密には少しずれますが、自分で調べてみる分には気にしなくて良いでしょう。本格的に調べたいのなら専門の人に依頼するべきです。

正中線と四隅線

対角線とは別に、正中線と四隅線も線を引きます。正中線は北南を結ぶ線。四隅線（しぐうせん）は東西を結ぶ線です。正中線と四隅線は、どちらも強い力があると言われており、線が引かれた場所の間取りは運気が上がる神聖な場所として考えられています。ですが、不浄な間取りがあると、逆に運気が下がるとも言われています。不浄とは、汚い・臭い場所のことであり、汚れやすいトイレ・バスルーム・キッチンなどのことです。他にも、間取りではありませんが、ゴミ箱や換気扇と言った、汚れやすい物もよくありません。ゴミ箱のように動かせる物なら、別の場所に移動してください。

鬼門と裏鬼門

方角には、鬼門（北東）と裏鬼門（南西）というものがあります。それぞれ鬼（邪）が通る道と言われており、一般的には忌避される不吉な方角です。家相では、トイレやキッチンなど水回りの場所は、「鬼門と裏鬼門を避けるべき」と言われています。北東は日当たりが悪いことで湿気が溜まり物を腐らせやすく、逆に南西は日光が強いことで物が傷みやすいからです。また、玄関は運気を招く場所ですが、鬼門があると鬼も招いてしまいます。玄関に陰気（湿気）が溜まると、その陰気（湿気）は家中に広がり、家全体の運気低下にも繋がるでしょう。トイレ・キッチン・玄関は避けるべき「三備」と言われ、間取りを決める際、最も始めに決めておく事項と言えます。

運気が高まる間取り

鬼門と裏鬼門が運気を下げるように、逆に運気向上をする方角もあります。基本的には鬼門と裏鬼門を避ければいいですが、各間取りごとに吉兆の方角を紹介します。

玄関

玄関は、運気を取り入れる場所であると共に、家の顔ともいえる場所です。「収気」とも呼ばれ、重要な間取りの一つと言えます鬼門と裏鬼門でなければどこでも問題ありませんが、陽気が多い「東・東南・南」にあると、効率よく陽気が集まり運気向上がしやすいです。また、玄関の近くにトイレがあるのは好ましくありません。トイレから発生する陰気を玄関から取り入れてしまうからです。間取り的に大丈夫なら、離したほうが良いでしょう。

リビング

リビングは家全体に影響を与える場所です。「東・東南・南」に位置していると日当たりが良くなり、家全体が明るくなります。明るい場所には人が集まりやすく、運気向上と共に家族仲も良好となるでしょう。また、人が多いことで運気の流れも多くなります。リビングに溜まった陽気は家全体に拡散され、家全体の運気向上にも繋がるのです。可能ならば、「各部屋に行くためにはリビングを通る必要のある間取り」が望まれます。運気も広がり、家族が会う機会も増えるでしょう。

寝室

寝室は、一日の疲れを癒す場所です。翌日の英気を補うため、重要な間取りの一つと言われています。吉兆の方角は、朝日が差し込む「北・南東・東」です。陽光を浴びることで活力の補充ができます。「セロトニン」と呼ばれる精神を安定させる脳内物質も分泌し、スッキリした気分にもなれるでしょう。また、対策をとれば鬼門や裏鬼門に位置していても問題はありません。部屋に出っ張り（張りや欠け）があると悪い気が溜まりやすくなりますので、観葉植物などを置いて出っ張りを隠してください。他にも、生気を吸い取りやすい、人形・鏡・ドライフラワーなどを置かないなど、間取りよりもインテリアな内装に気を配ります。ある意味では「寝室はどの方角も吉兆」と言えるでしょう。

トイレ

トイレは凶兆の方角が多い場所です。「東・東南・北西」以外の方角は、基本的には運気が悪くなります。特に、正中線と四隅線上にトイレがあると、より運気は悪くなるため注意が必要です。また、他の部屋への影響も大きいです。玄関や寝室など、重要な場所に隣り合ってあると、悪い気を与えてしまいます。他にも、廊下の突き当りなど、奥まった場所は陰気が溜まりやすいため、避けたほうが良いでしょう。方角に関係なく、トイレは不浄な場所であり、陰気も溜まりやすいです。ある程度方角は諦め、観葉植物やアロマなどを置いて、運気向上を目指してください。

キッチン

キッチンもトイレ同様に凶兆の方角が多い場所です。吉兆の方角も同じであり（東・東南・北西）、水回りはどこも同じと思ったほうが良いでしょう。運気の通りが良くなるよう、窓を取りつけ風通しを良くしください。また、キッチンは火と水が使われる場所で、風水的な観点だと相性はあまりよくありません。木の気を取り入れると良くなりますので、邪魔にならない程度に観葉植物を取り入ると運気向上に繋がります。

家相はあくまで参考に

家相を調べれば、間取りの吉兆が分かります。家の増設や立て直しをする際は、家相を参考にしてみてください。ただ、家相を気にするあまり、生活しにくい間取りになってしまっては元も子もありません。難しい部分は風水でカバーするなど妥協をしながら、理想の住宅に仕上げましょう。