錬金術の歴史はいつから始まる?現代で広まっていないのはなぜ?

「錬金術」というものを知っていますか?漫画やゲームに頻繁に登場することから、馴染みがある人も多いと思います。

作品によって内容は違いますが、「人造生命体を作る」「金を作る」などがあり、とても夢のある技術といえるでしょう。

そんな錬金術ですが、実は、漫画やゲームを盛りあげるための創作ではなく、実際に学問(技術)として存在していました。世界各地で錬金術は研究され、現在の科学や技術に大きな影響を与えています。

さらに、錬金術の起源は古代までさかのぼり、とても伝統ある学問なのです。

錬金術はどのような経緯をたどって現代に伝わっているのか。錬金術の歴史について紹介します。

錬金術とは

錬金術とは、卑金属(鉄)から貴金属(金)を精錬するための化学技術のことです。英語では「Alchemy(アルケミー)」と呼ばれ、アラビア語の「el-kimya(金属変容を表す言葉)」が語源だといわれています。

また、広義の意味での錬金術は、金の精錬だけに収まりません。薬の生成や金属加工なども含まれており、様々な物質の研究や開発も含まれます。

さらに、人体の仕組みや魂のあり方なども研究され、「不老不死」や「人造生命体」などの完成も考察されます。

荒唐無稽な内容から「魔術」と考える人も数多くいましたが、実際には、冶金学、医学、物理学、薬草学、医学など、あらゆる学問の集大成ともいえる技術なのです。

錬金術の歴史

錬金術の歴史を簡単に説明します。最も有名なのは中世ヨーロッパ時代ですが、起源は紀元前から続いていたのです。

紀元前の錬金術

錬金術の起源は、古代ギリシャや古代エジプトと考えられています。正確な起源は不明なものの、1828年にエジプトで古代書物(パピルス)が発掘され、その書物に錬金術と思われる記載が記されていたからです。ただ、この時点では「錬金術」と呼べるほどのものではなく、あくまでも錬金術と似た技術であるとされています。

また、古代ギリシャや古代エジプト以外に、メソポタミアやアラビア地方などでも錬金術(のような技術)は研究されていました。地方が違えば考え方も変わり、宝石加工や薬学といったように、それぞれ違う分野に特化していたようです。

紀元前4世紀の初めごろになると、エジプトのアレクサンドリアを中心に技術や知識が集まるようになります。そして、それぞれの技術が統合され、錬金術として発展していくのです。

中世の錬金術

アレクサンドリアで発展した錬金術ですが、後にアラビア経由でヨーロッパにも錬金術は伝わります。そして、13世紀から17世紀にかけて、錬金術は大きな発展を遂げます。

中でも、「パラケルスス」によって大きな変革がもたらされました。「アリストテレス」がとなえた「この世界は火・風・土・水の4属性からなる」という考えと、「アヴィケンナ」がとなえた「硫黄、水銀、塩の3物質から万物が作られる(抽象的な考え)」を再発見し、さらに亜鉛元素を発見することで、独自の見解を発表したのです。

医者でもあるパラケルススは、独自の錬金術をもとに医療に貢献し、様々な業績を成し遂げます。あまりの独自性と功績により、「卑金属を貴金属に変える霊薬(賢者の石)の所有者」「人造生命体(ホムンクルス)を生み出した」などと噂されていたほどです。

神聖ローマ皇帝である「ルドルフ2世」が錬金術を厚遇したこともあり、一大学問として栄えていたといえるでしょう。

錬金術の衰退期

中世ヨーロッパでは広く栄えた錬金術ですが、残念なことに17世紀ごろから衰退していきます。哲学や合理性を主体とした「デカルト哲学」の登場により、錬金術が否定されてしまったからです。厳密には錬金術そのものを否定しているわけではありませんが「卑金属は貴金属にならない」ことを強く主張し、多くの人が考えを変えていくことになります。

それに伴い、錬金術は化学へと変化していきます。冶金学や物理学などにも学問分けされ、錬金術は化学として現代まで続いていくのです。

現代の錬金術

化学へと変化していく錬金術ですが、完全に消滅したわけではありません。18世紀ごろでも、神秘楽や隠秘学の一環として錬金術は研究されていました。

ただ、それでも化学の発展は強く、錬金術の学問はほぼ終息したといえるでしょう。錬金術の知識のほとんどが、化学で証明できたのも理由として大きいかもしれません。

近年では、全盛期の神秘的なイメージから、オカルト要素も含まれ使われています。悪魔や精霊といったスピリチュアルな部分もあり、漫画やゲームの一要因として、今なお錬金術は多くの人たちに認知されているのです。

「錬金術」という使われ方

学問としての錬金術としては違いますが、少ない元手から大金を得たり、悪徳商法を「錬金術」と呼ぶこともあります。

これは、「卑金属を貴金属に精錬する」考えがもとになっており、「価値の少ない物を価値のある物に変える」場合に使われたりしています。

あまり良い使われ方ではありませんが、日常生活でも「錬金術」という代名詞は使われています。

日本の詐欺錬金術

 

おまけとしてですが、江戸時代ごろ日本で実際にあったといわれる、錬金術と称した詐欺を紹介します。

大まかな流れとしては、「湯を張った鉄なべに黒い鉱石を入れ、しばらく湯の中で混ぜると鉱石が金になる」というものです。

仕組みとしては、鉄なべを磁石で作り、金色の石に鉄粉を付けて行います。当時使われていたでんぷん糊は、熱に弱くお湯に入れると溶けてしまいます。すると、剥がれ落ちた鉄粉は磁石で作った鉄なべにひっつき、お湯を流してもタネが分からないという仕組みです。

一見しただけでは鍋に付いた鉄粉も分からず、まさに「奇跡の術」を演出できたといえるでしょう。

もちろん、本当に錬金術を準じた人もいましたが、西洋よりも活発ではなく、どちらかといえば「錬金術=詐欺」としての側面が強かったようです。

錬金術は古代から続く神秘の学問

今でこそオカルト要素の強い錬金術ですが、当時は錬金術に準ずる人も多く、医学や天文学と同様に一般的な学問でした。学問の範囲はとても広く、まさに万能の学問だったともいえるでしょう。

錬金術の多くは現代科学で証明できる部分も多いですが、エリクシール(万能の霊薬)やホムンクルス(人造生命体)など、神秘的な魅力はまだ残されています。

複数の学問が合わさった学問だからこそ、着眼点や考え方も変わってきます。興味を持った人は、ぜひ錬金術について学んでみてください。

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