睡眠のゴールデンタイムはいつ?熟睡するための方法とは

「睡眠にはゴールドタイムがある」と聞いたことはありませんか?成長ホルモンが最も分泌される時間といわれており、特に、成長期の子供や美容を気にする女性に、欠かせない時間だといえます。ですが、近年では「ゴールデンタイムは嘘」という話もあるようです。実際に、睡眠のゴールデンタイムは存在するのでしょうか?ゴールデンタイムの事実や熟睡するための方法を紹介します。

睡眠のゴールデンタイムとは

睡眠のゴールデンタイムとは、最も成長ホルモンが分泌される時間帯のことです。成長ホルモンは、筋肉を作り身長を伸ばすのはもちろん、肌のターンオーバーにも影響します。古い角質が新しくなることで肌が若く瑞々しくなるだけではなく、ニキビや肌荒れなども解消し、美容に大きな影響を与えるのです。つまりは、ゴールデンタイムにしっかり睡眠を取ることで、健康と美容の両方に高い効果が期待できるわけです。睡眠のゴールデンタイムは、一般的に22時~2時までの4時間だといわれています。成長ホルモンをより分泌させるためにも、余計な夜更かしはせず、早めに就寝することをおすすめします。なるべく、深夜にすることは早朝に回しましょう。

睡眠のゴールデンタイムは嘘?

睡眠のゴールデンタイムは22時~2時と紹介しましたが、近年の結果では「間違えである」という報告もあります。正確には「ノンレム睡眠時」に成長ホルモンが多量に分泌されるのです。睡眠には眠りの深い「ノンレム睡眠」と、眠りの浅い「レム睡眠」が存在します。就寝するとすぐに約1時間かけてノンレム睡眠へと移行し、再び約30分かけてレム睡眠へと移行します。そしてその約90分のサイクルを繰り返しながら、人は睡眠を続けるのです。また、睡眠の質はサイクルを繰り返すことで浅くなります。始めの約90分(1サイクル目)と6時間後(4サイクル目)では、始めの約90分の方がしっかり熟睡できるということです。

成長ホルモンは、眠りの深い「ノンレム睡眠」の時に分泌されます。特に、深い眠りの時ほど分泌されやすいといえるでしょう。つまりは、就寝して約3時間までの間(1~2サイクル目)が、最も成長ホルモンが分泌されやすく、真のゴールデンタイムだということです。20時からでも4時からでも、しっかり3時間以上睡眠をすれば、理屈上は十分な成長ホルモンが分泌されます。とはいえ、しっかり熟睡するには暗闇が必要です。昼間寝ようとしても明るいため熟睡できず、十分な成長ホルモンは分泌しないでしょう。22時~2時までの時間は、熟睡しやすいゴールデンタイムだといえます。

熟睡するにはどうすればいい?

成長ホルモンの分泌に必要なのは、睡眠の質です。同じ時間睡眠しても、熟睡する方が成長ホルモンがしっかり分泌します。疲れも十分に取れ、翌日の活力にもなるでしょう。では、熟睡するにはどのような事をすればいいのでしょうか?

部屋を暗くする

最も大切なのは部屋を暗くすることです。一般的に、人は明るい場所では簡単に眠れません。日光やライトなどを体感すると、脳を覚醒させる脳内物質「セロトニン」が分泌されるからです。たとえ無理やり寝たとしても、脳は半覚醒しており、十分な睡眠とはいえないでしょう。一方で暗さを体感すると、今度は脳を休ませる脳内物質「メラトニン」が分泌されます。メラトニンの分泌量が多いほど、しっかり脳を休ませる事ができ、質の良い睡眠による成長ホルモンが分泌されるのです。「明るくても寝られる」という人も、メラトニンの分泌量を増やすため、部屋を暗くしてから就寝しましょう。

就寝前にテレビやスマートフォンを見ない

就寝前にテレビやスマートフォンを見ても、眠りの質は浅くなります。電子モニターには、メラトニンの分泌量を抑え脳を活性化させるブルーライトが使用されており、就寝前に見てしまうと脳が活性化され睡眠の質が浅くなるからです。しっかり熟睡するためにも、就寝約1時間~2時間前は電子モニターを見ないようにしましょう。もし、仕事や連絡などで見る必要がある場合は、ブルーライトをカットする眼鏡を使用すると良いです。完全に防ぐことはできませんが、ある程度は軽減します。

軽めの運動をする

睡眠前には軽めの運動をすると良いです。運動することで筋肉がほぐれ、ほどよくリラックスした状態で眠ることができます。ただ、本格的に運動してしまうと、心拍数が上がることで交感神経が優位になり、眠れなくなるため注意が必要です。ストレッチやウォーキングなど、息切れしない程度の軽めの運動をしましょう。

ぬるま湯に入る

ぬるま湯に浸かると、良く眠れるようになります。体が温められることで筋肉が弛緩するのはもちろん、心地よい温かさが副交感神経を優位にし、リラックスした状態で熟睡できるからです。ただ、40℃以上の熱いお湯は逆効果になります。理由は運動と同じで、血行が促進され交感神経が優位になるからです。運動や入浴に限らず、睡眠前には心拍数が上がる行動は控えましょう。

しっかり寝て健康に過ごす

真のゴールデンタイムとは、時間帯ではなく睡眠時間だということが分かったと思います。ほとんどの人は寝ている時間だとは思いますが、22時~2時の間に寝る必要は無いということです。入眠してすぐの約3時間は特に重要で、質の良い睡眠が求められるでしょう。部屋を暗くする、電子モニターは見ない、軽めのストレッチやぬるま湯に浸かるなど、しっかり睡眠の準備を整え、健康と美容に良い熟睡を心がけてください。

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