サイキックにはどのような種類があるの？各能力についても紹介

漫画やゲームでおなじみのサイキック（PSI）。透視や物体を動かしたりなど超常的な力を扱う姿はすさまじく、憧れを持った人もいるのではないでしょうか？

そんなサイキックですが、実は現実でもできる人が存在しています。さらには、超心理学と呼ばれる分野でもサイキックは研究されており、それによりサイキックは、いくつかの種類に分けられることも判明しているのです。

サイキックはどのように分類できるのか。各能力について紹介します。

サイキックとは

そもそもサイキックとは何なのか。サイキックとは、非現実的な現象を引き起こす、超能力とも呼ばれる力です。「何もない場所に火を発生させる」「手を触れずに物を動かす」「物体を透過し見ることができる」など、科学的には証明できない超常現象を、任意で発生させることができます。

もちろん、多くの人は「手品だ」「偶然だ」などとサイキックを否定しますが、実際に透視やテレパシーが成功した人もおり、科学的に証明できないことからも真偽は定かではありません。一説によれば「心霊現象であるポルターガイストは、心理的に不安定な思春期の少年少女たちが、無意識に超能力を発し物を動かしている」とも考えられており、超心理学的に「サイキックは存在する」とされています。

サイキックの種類

サイキックには、透視やサイコキネシスなど様々な能力が確認されていますが、それらは大きく2つ（+1）に分類することができます。

大まかにいえば、「知覚する力」と「動かす力」です。それぞれの能力について紹介します。

超感覚的知覚系（ESP）

超感覚的知覚系とは、超能力によって知覚するための能力系統です。目や耳といった五感は使用せず、第六感の力によって存在を知ることができます。

超常的な力によって知覚するのは同じですが、人によって感じる方法は違います。それによって能力の種類や名称も変わり、別のサイキックとして扱うようです。

● テレパシー
● 予知
● 透視、千里眼
● サイコメトリー

テレパシー

テレパシーとは、「相手の心の直接情報を伝達する」超能力のことです。言葉や身振りを用いることはせず、考えていた内容を直接相手に伝えることができます。

また、言葉や映像だけではなく、感情なども伝えられるクレアエンパシーと呼ばれる超能力もあります。共感能力ともいわれており、一卵性の双子に発現する場合が多いようです。

予知（プレコグニション）

予知とは、「未来の出来事を当てる」超能力のことです。経験や知見などは一切関係なく、本人が知らないことでも言い当てることができます。

また、予知は夢として見る場合もあります（予知夢）。予知できる範囲や見え方も人によって変わり、人それぞれ能力に違いがあるようです。

透視・千里眼（クレヤボヤンス）

透視とは、「物体を透けて見る」超能力のことです。目で見ず第六感で知覚するため、壁や箱などの障害物を無視して見ることができます。

また、人によっては距離も関係なく、遥か遠くの出来事まで見通す「千里眼」もできるそうで、透視と千里眼を合わせて「クレヤボヤンス」と呼ばれているようです。

サイコメトリー

サイコメトリーとは、「残留思念から情報を読み取る」超能力のことです。手などで物体を触ることによって、物体に残る記憶を読み取ることができます。

透視や千里眼に似ていますが、サイコメトリーは過去の出来事を知ることができます。過去には事件の捜査にサイコメトリーが使われた事例も存在しており、限定的ではあるものの過去視によって足取りを追うことができるようです。

念動系（PK）

念動系とは、超能力によって物体を動かす能力系統です。スプーン曲げや椅子を動かすなどのサイコキネシスが特に有名で、「サイキックといえば念動系」と考える人も少なくはありません。

● サイコキネシス
● テレキネシス
● 念写

サイコキネシス

サイコキネシスとは、「念じることで物体をを動かす」超能力のことです。手などをかざす場合もありますが、直接は触れず、目に見える形で物体を動かします。

実現した話は耳にしたことはありませんが、理論的には人物も浮かせ、浮遊も可能にするそうです。

また、サイコキネシスの規模によって、「マクロPK」と「マイクロPK」に分ける場合もあります。物体を移動させれば「マクロPK」、物体を揺らす程度なら「マイクロPK」といった感じです。

テレキネシス

テレキネシスとは、「物体に力を与え動かす」超能力のことです。サイコキネシスと似ていますが、こちらは物体に運動エネルギーを持たせることで動かします。物体に自ら動いてもらうため、遠距離からでも動かせるようです。

大まかにですが、サイコキネシスは「自分で動かす（他動的）」のに対して、テレキネシスは「物体に動いてもらう（自動的）」と思ってもらえれば良いでしょう。

念写（ソートグラフィー）

念写とは、「想像した映像を紙などに映し出す」超能力のことです。実際に本人が書き写すのではなく、思った内容をそのまま焼き付けて映します。紙以外にも、テレビやカメラに念写して映すこともあるようです。

過去には、月の裏側を念写した事例もあるそうです。宇宙探査機などによる映像とは大きく異なることから一時期は嘘といわれていましたが、後にNASAから「公開した月の地形図とほぼ合致している」と報告されており、念写は真実だったとされています。

その他

サイキックの中には、超感覚的知覚系や念動系では表しにくい能力もあります。大まかに分けることもできなくはありませんが、超感覚的知覚系と念動系のどちらにも関係する複合能力として見る場合もあり、その他として扱うようです。

ちなみに、サイキックを示すPSI（サイ）は、念動系の代表的な能力「サイコキネシス（英文：Psychokinesis）」と、超感覚的知覚系を示す「ESP」を合わせた語源になります。つまりPSI（サイキック）は、念動系と超感覚的知覚系の両方を示しているわけです。

● 発火能力
● 瞬間移動
● 物体の取り寄せ・物体の転送
● ヒーリング

発火能力（パイロキネシス）

発火能力とは、「何もない空間に火を発生させる」超能力のことです。一般的に発火は火元となるものが必要ですが、発火能力による発火は火元を必要としません。火元を必要とせず発火できることから超能力の一種として考えられています。

ですが、近年の研究によると「原因不明の着火は静電気によるもの」とも仮説付けられています。「体内に蓄電された強力な静電気が、電磁波として放出されることで発火」するのです。

ただ、発火に至るまでに必要な電圧はかなりのもので、静電気のみ力で発火させるのは、「通常ではありえない」といわれています。

隠し持ったリン（マッチの先端にも使用される発火物質）によって意図的に発火させるなどもできるため、トリックや偶然による自然現象として結論付けられることも少なくはありません。

瞬間移動（テレポーテーション）

瞬間移動とは、「瞬間的に空間を移動する」超能力のことです。物体や自分自身を、距離や障害物を無視して瞬間的に移動します。

一見すると便利そうに思えますが、「移動距離は数m圏内」「移動先の情報が明確に感知できる」「指標となる物体が必要」など、移動するためには様々な条件が必要なようです。

あまりにも特殊なサイキックなため、実際に確認された事例は存在しないとされています
が、1930年代にアメリカの船が、ある実験のさなかに約470kmも瞬間移動したという記録が残っています。

偶発的ではあるものの、現実では説明できない超常的移動は、確かに存在するようです。

物体の取り寄せ・物体の転送（アポート・アスポーツ）

物体の取り寄せとは、「遠方から手元に、物体を取り寄せる」超能力のことです。瞬間移動と似ていますが、こちらは自分以外の物体のみになります。

また、逆に手元から遠方へ転送できるアスポーツと呼ばれる能力もあるようです。

ヒーリング

ヒーリングとは、「相手の状態を改善し癒す」超能力のことです。漫画やゲームに登場する回復魔法のように、手をかざすことで相手を癒すことができます。

仕組みとしては、ヒーラー（ヒーリングを行う人）から発する気によって、患者の気の流れを整え、それによって体調を改善するそうです。昔は気功とも呼ばれていました。

また、近年有名になりつつあるスピリチュアルヒーリング（心霊治療）との違いは、使用する力にあります。サイキックのヒーリングは体内に流れる「気」によって体調を癒しますが、スピリチュアルヒーリングは高次元の力（自然エネルギーや霊力など）によって魂を癒すのです。

どちらも同じヒーリングではありますが、使用する力と、それによって影響する箇所がそれぞれ違います。

サイキックには超感覚的知覚系と念動系が存在する

サイキックには、主に超感覚的知覚系と念動系が存在します、また、サイコメトリーや念写など、それぞれの能力には名称が存在し、細かく分類がされているのです。

現実ではまったく耳にしないサイキックですが、超心理学的にはサイキックは存在します。「平行世界」や「宇宙の果て」などと同じように、人知れず研究され続けているのです。サイキックは漫画やゲームの中だけのフィクションではありません。気になる人は、ぜひサイキックについて勉強してみてください。