ストレスに対する予防法とは。どうすればストレスフリーになるの？

誰もが問題とするストレス。現代社会に生きていれば、誰もがストレスに悩まされていると思います。人によってはストレスが原因で病気になることもあり、一種の社会問題ともいえるでしょう。

ストレス社会を生きていくためにはどうすれば良いのか。ストレス対策や予防法について解説します。

ストレスのメカニズム

ストレスとは、主に「精神への重圧」からくる心的負担（緊張）のことです。外部圧力によって生じる圧力（辛さ）が精神への負担となり、自律神経に影響を与えます。そして、自律神経が乱れることで交感神経と副交感神経の切り替えがうまく行かず、「夜でも眠くない」「排泄が上手くいかない」などの問題を引き起こすのです。

さらに、自律神経からくる問題は二次的被害もでます。寝不足が続けば集中力の低下や頭痛が生じ、下痢になれば栄養不足による体力の低下にもつながるでしょう。

他にも、自閉症やうつ病といった精神病になることもあります。誰もがかかえているため「たかがストレス」と思うかもしれませんが、蓄積した際の影響はとても大きく、健康的な毎日を送るためにも、しっかりした予防が大切になります。

「ストレス＝悪」ではない

ちなみに、精神への負担はなにも暴力やいじめといった、攻撃的な内容だけではありません。「発表前で緊張してきた」「脅かされてびっくりした」など、時には良い感情であることも、ストレスとなります。

程よいストレスは日常生活のスパイスとなり、やる気が満ちて人生を楽しくしてくれるでしょう。「ストレス＝悪」と思われがちですが、必ずしも悪ではないことを知っておいてください。

ストレス対処の3R

ストレス対策には3Rと呼ばれるものがあります。「Rest（休息）」「Recreation（気晴らし）」「Relaxation（くつろぎ）」の3つです。それぞれどのような事なのか紹介します。

Rest（レスト：休息）

Restは、休息や睡眠の事を指します。休息を取ることで心に余裕を持たせ、心身ともに休ませるのです。休憩を挟むことで気分や考えも変わり、イライラを自己解決できるでしょう。

また、睡眠をすることでストレスを緩和させる副腎皮質ホルモン（コルチゾール）が分泌されます。自律神経も整うことで、心的負担を軽くしてストレスが溜まりにくくなるのです。

ストレスを溜めないためには休息や睡眠が必要です。どんなに忙しくても必ず、休憩時間（10分～15分）や睡眠時間（6時間～8時間）は設けるようにしましょう。

ストレスを抜きにしても、休憩なしは心身ともに疲労し、作業効率を悪くします。

Recreation（レクリエーション：気晴らし）

Recreationは、運動や旅行、ゲームや読書といった趣味や催し事を指します。楽しいことをすることで心的負担を軽くし、ストレスが残りにくくするのです。

趣味はなんでも構いません。旅行やゲームだけではなく、編み物、釣り、ショッピング、イベントへの参加、友達と遊びに行くなど、自分が「楽しい」と思うことをしてください。

もし、特に楽しいと思えるような事が無いなら、無理に何かする必要はありません。無理に何かしても、つまらなければストレス発散にはならないでしょう。自宅でのんびりしたり、惰眠をむさぼることも一つの楽しみ方です。

また、運動することでセロトニンやエンドルフィンが分泌されます。それぞれ「精神を落ち着かせる」「多幸感をもたらす」神経伝達物質の一つであり、運動するのが楽しくなるでしょう。程よい疲れは良い睡眠をもたらし、気持ちの良い朝が迎えられます。

仕事終わりや週末には、翌日に疲れを残さない範囲で遊んでください。

Relaxation（リラクゼーション：くつろぎ）

Relaxationは、瞑想やアロマセラピーなど、心が安らぐ事を指します。心を落ち着かせることで体全体の緊張をほぐし、精神を安定させるのです。

Recreationと同じで、やることは何でも構いません。音楽鑑賞、マッサージ、森林浴、座禅、草むしりなど、のんびりした時間が過ごせることをします。

また、家族や友人などと会話することも含まれます。気が置けない人となら変に気を張る必要もなく、自然とリラックスしやすいです。時にはストレスの愚痴も聞いてもらい、ストレスを吐き出すと良いでしょう。

他のストレス対策

3R以外にもストレス対策はあります。結論からいえば「生活習慣を改める」ことですので、ぜひ3Rと合わせた試してみてください。

バランスのとれた食生活を心がける

食生活を変えることもストレスの予防になります。イライラを抑えるといわれるカルシウムを始め、カルシウムの吸収を助けるマグネシウム、神経を正常に保つビタミン、精神を落ち着かせるための神経伝達物質「セロトニン」を作るトリプトファンなど、食事をすることで様々な栄養素を獲得します。

また、バランスの良い食事は体を丈夫にします。頭痛や下痢などが生じにくくなり、ストレスに対して抵抗ができるようになるでしょう。

朝日を浴びる

毎日朝日を浴びると、ストレスが溜まりにくいです。朝日を浴びることでセロトニンが分泌され、精神を落ち着かせ整えてくれます。

目覚めも良くなり、気持ちの良い朝が迎えるでしょう。約15分～30分を目安に、朝日を浴びてください。

タバコと酒は控えること

ストレスを予防するために、タバコや酒は控えた方が良いです。タバコや酒はストレス発散になるといわれていますが、どちらも依存症になりやすく、頼りすぎると体を壊します。

ホルモンバランスが崩れることで自律神経も乱れ、場合によっては余計にストレスが溜まる可能性もあるでしょう。

とはいえ、タバコも酒も好きな人は多く、気軽に止めるのは難しいです。止めるのが難しいようなら、「タバコは月1本だけ」「酒は週に缶ビール1本だけ」など、たしなむ程度で楽しんでください。

ちなみに、「酒は百薬の長」ともいわれています。悪玉コレステロールの増加を抑え、逆に善玉コレステロールを増加させる働きがあり、少量ならむしろ推奨されているほどです。

タバコはともかく、禁酒は必ずする必要はありません。

ストレスフリーを目指すなら無理はしないこと

ストレス対策をするなら、Rest（休息）、Recreation（気晴らし）、Relaxation（くつろぎ）の3つを意識してください。基本は何もせずのんびりと、何かするにも楽しく遊びます。

また、3R以外にも、生活習慣を見直すことでストレス対策になるでしょう。健全な生活を送れば体も鍛えられ、病気にもなりにくくします。

「一番のストレスは人間関係」ともいわれるほど、ストレスは身近なものです。「人間は一人では生きていけない」ともいわれることを考えると、ストレスとは切っても切れない関係ともいえます。

ストレスと上手に付き合っていくためにも、スケジュールを見直してください。そして、無理のない、ストレスフリーな生活を目指しましょう。