春は新玉ねぎのシーズン!シン・玉ねぎから話題の成分まで…管理栄養士・料理家に聞く、知らないと損する!抗酸化野菜の代表格“玉ねぎ”の食べ方

春は新玉ねぎの旬。どんな料理にも活用しやすく、様々な栄養を含む玉ねぎ。コンテンツプロデュース企業の株式会社真琴プランニング(東京都中央区)が全国の10代〜70代の男女1400名を対象に「好きな玉ねぎの食べ方」を調査したところ、第1位が「玉ねぎの天ぷら」(595人)、第2位は「生でサラダに」(593人)、「煮てオニオンスープ」(573人)が第3位でした。「玉ねぎが食べられない」という人も130人いました。
玉ねぎはケルセチンなどの抗酸化物質をはじめとした豊富な成分を持ち、様々なおかずに活用される主役級の野菜ですが、辛味が苦手な人や調理が苦手な人も多いのではないでしょうか?
玉ねぎを美味しく、その成分をより効果的に摂取できる食べ方について、管理栄養士で料理家のShieさんに解説いただきます。
【監修】管理栄養士、菓子・料理研究家 Shieさん
大学卒業後、大手食品メーカーに研究員として16年在籍。サラダ・惣菜・調味料等の商品開発、商品価値を活かしたレシピ開発、美味しさの数値化等に従事。手がけたレシピは1500以上。ヘルスケアアプリ部門ダウンロード1位取得のヘルスケアベンチャーに出向中は、管理栄養士監修のレシピ動画縦上げと事業責任者を経験。ル・コルドンブルーにてグランディプロム(料理・菓子)取得。
ワインエキスパート、離乳食アドバイザー等、そのほか多くの資格を保持し、料理・菓子分野において専門知識や理論に裏付けされた技術を磨く。2021年9月に独立後、TVやラジオ出演、レシピや商品開発、開発コンサル、コラム執筆、セミナー講師、フードコーディネート等に加え、東京都港区にて理論を伝える料理・菓子教室の主宰、オーダメイドスイーツの受注販売も行う。2021年8月に発売された書籍「オートミール健康レシピ」はAmazonにてベストセラーに。
https://shielabo.com/
玉ねぎの注目成分と、効果を最大限に引き出す食べ方
玉ねぎに含まれる代表的な成分としてはケルセチン、硫化アリル、食物繊維、オリゴ糖、ビタミンC、ビタミンB6、カリウムなどが挙げられます*1。
その中でも特に注目したいのが「ケルセチン」です。
ケルセチンの効果を引き出すには…
玉ねぎの色素であるフラボノイドの一種であり、強い抗酸化力を持つケルセチン。玉ねぎ以外にも、りんご、ブロッコリー、ケーパー、ケール、カボチャや緑茶などに多く含まれています。その抗酸化力により、活性酸素を除去し、老化やがん、生活習慣病の予防に重要な役割を果たすと期待されています。ケルセチンを摂取することで、血中総コレステロールやLDLコレステロールの数値が低くなると言われ研究も進められています。サントリーウエルネスの研究では、ケルセチンは筋肉の硬直や脂肪の蓄積を抑え、筋繊維が柔軟に働く環境を整え、膝の伸展力をアップさせたり、大きな歩幅で歩けるといった移動機能の改善も期待できると報告されています。*2
ケルセチンは硫化アリルのように水溶性でもなく、加熱にも強いため、水さらしや加熱で調理しても問題ありませんが、さらに効果的に摂る工夫をご紹介します。
皮に近い部分を活用する
ケルセチンは、玉ねぎの皮や皮に近い部分により多く含まれることで知られます。調理の際には皮を剥きすぎないように注意しましょう。
油と一緒に食べる
ケルセチンは油と一緒に食べることで腸管での吸収率が高くなることが研究されています。*3炒めものにしたり、オイル系ドレッシングと共に食べるのもおすすめです。
白より黄、紫たまねぎを選ぶ
新玉ねぎとしてよく販売されている白玉ねぎは、実はケルセチンがわずかしか含まれません。産地や品種によって異なるものの、一般的に売られている黄たまねぎや、紫玉ねぎの方がケルセチン含有量は高くなります。*4*5*6
玉ねぎの辛みを感じず、美味しく食べる調理法
玉ねぎの辛味は硫化アリルという成分によるものです。この成分を軽減する方法をいくつかご紹介します。
水にさらす
下準備として玉ねぎを冷水にさらす方も多いと思います。冷水にさらすことで細胞に水が入り、シャキシャキ感がまして美味しく食べることができます。
また、水にさらすと辛みも軽減されます。辛み成分の硫化アリルは水溶性のため、スライス後に水にさらすことで、硫化アリルが水に溶けて玉ねぎの辛みが和らぎます。なるべく薄く、繊維を断つように切ることで辛味が抜けやすくなります。
酢水にもさらす、塩もみをする方法も、硫化アリルを水分に溶け出させることができるため有効です。
ただし、硫化アリルに加え、他の水溶性のビタミン、ミネラルも水にさらし流れ出ることで減少してしまうため、これらの成分を摂取したい方は注意してください。
乾燥させる
水にさらす方法よりも、ビタインCやB群、カリウムなどの水溶性の栄養成分が流出してしまうのを防ぐことができる点では、乾燥させる下ごしらえがおすすめです。
玉ねぎの繊維を断ち切るようにスライスし、広げて空気に触れさせておくことで、辛み成分が揮発し、辛みが軽減されます。15分以上置いた方が効果的なので、少し時間はかかりますが、間に別の調理作業をはさむ、前日に作り置きするといった工夫をしてみましょう。
加熱する(痛める)
切った玉ねぎを加熱することで、硫化アリルが揮発・変質し、辛みが軽減します。
玉ねぎにはもともと7〜8%ほどの糖度が含まれていますが、硫化アリルの臭いや辛味のもとになる酵素により、その甘みが隠され、甘さを感じにくい状態になっています。玉ねぎを加熱することで硫化アリルが失われ、糖度を感じやすくなります。また、茹でたり蒸す工程よりも、炒める等で水分を蒸発させる調理法の方が、甘味も濃縮されさらに糖度が増し甘く感じます。さらに、炒めることによって糖がカラメル化し、風味や香ばしさが増したり、糖とタンパク質が反応するメイラード反応も起こり、これが独特の旨味や甘さを引き出してくれます。
このように、辛みを抜くためには、水にさらしたり、加熱や乾燥すると良いことをご紹介しました。硫化アリルを損失させることがポイントとなりますが、一方で硫化アリルの健康的な効果を期待するのであれば、そのまま生で食べるのが最適と言えるでしょう。
調理中の涙が出ない“シン・玉ねぎ”も誕生している!
玉ねぎを切った時に目にしみる原因となる刺激成分が、従来の玉ねぎに比べて大幅に抑えられている品種も開発され、農芸科学技術賞も受賞しています。通常、玉ねぎを切ると細胞が壊れ、中になる酵素とその元になる物質が反応し、涙を誘う刺激性の硫黄化合物(シン-プロパンチオール-S-オキシドなど)が発生しますが、品種改良によりそうした刺激性成分の生成が抑制されているため、切った時に目が滲みにくいという特徴があります。この改良は、調理中の快適さを向上させつつ、従来の玉ねぎと比べても、料理の味や香りに大きな違いはないそうです。*7
参考文献:
*1厚生労働省“日本食品標準成分表(八訂)増補2023年”
*2“「日本農芸学会2025年度大会」で、健康食品「ロコモア」の開発研究が「農芸科学技術省」を受賞 一脚の筋肉に重要な成分ケルセチンを含む「ロコモア」の開発研究に高い評価-(サントリーホールディングス株式会社)”
*3農研機構“タマネギに含まれるケルセチンの生体利用性を高める摂取法”
*4小堀 真珠子“野菜の機能性研究〜たまねぎのケルセチンにより認知機能改善の可能性〜”独立行政法人 農畜産業振興機構 野菜情報.2018.58-63
*5農研機構“機能性成分含有量情報”
*6井奥加奈“ピーマンを種とした市販野菜類のフラボノイド含有量における季節変動”日本食品化学工学会誌.2005,52,190-195
*7ハウス食品グループ本社“涙の出ないたまねぎ“スマイルボール”の栽培研究”
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